2019年9月 4日 11:09
UDトラックス、レベル4自動運転の実証実験を公開
UDトラックスは8月5日~8月29日にかけ北海道ホクレン農業協同組合連合会のホクレン中斜里製糖工場の敷地および隣接する公道の一部を使ったレベル4自動運転の実証実験を行なった。最終日となる29日には、政府、報道、業界関係者などを集め自動運転のデモンストレーションが公開された。今回の実証試験では自動運転の実用化(UDトラックスでは2030年までに自動運転トラック/電動トラックの実用化を目指すとしている)を見据え、日本通運と協力。日本通運は、同社が培った運送業の経験を生かし、自動運転技術を用いた輸送業務の効率化へのアドバイスを行なった。

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レベル4自動運転技術が搭載されたクオン。昨年12月に公開されたプロトタイプにはなかったエアディフレクターが備わり、その上部に精度の高いRTK用アンテナが搭載されている

今回披露された車両は、昨年12月に公開されたレベル4自動運転技術を搭載した大型トラック「クオン」のアップグレード版。架装部はコンテナから新明和工業製の平ボディ(ダンプのように見えるがダンプアップはしない)に変更されている。自動運転のデモンストレーションは、ホクレン中斜里製糖工場のてん菜の運搬ルートを使用して行なわれ、国道(334号線)を約200mを走行したのち中斜里製糖工場入口からてん菜集積場を目指し、集積場でてん菜を積んだと想定して、てん菜加工ライン投入口にバックで着車するという流れを披露した。自動走行のルート設定は、一度走行したルートを読み込ませてトレースするという方法がとられ、実際の業務の積み込み、積み降ろし作業の停車命令等の指揮はどうするのかという不明瞭な部分は残るが、今回の実証実験ではRTK(リアルタイムキネマティック)技術の精度を高めるのが目的で、昨年のプロトタイプよりもアップグレードされたRTK-GPSアンテナによって、天候にも左右されず誤差数センチ程度の精度を実現できたようだ。また、自動運転で根幹となる技術の1つLiDAR(レーザーの反射を利用して周囲のイメージを作成するセンサー)は、プロトタイプではバンパー中央部に3D-LiDARを一基搭載したのみであったが、今車両はバンパーの3D-LiDARに加え、車両の四隅に2D-LiDARを4つ搭載し安全面でも強化された。

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集積場でのデモンストレーションの様子。今回は運転席の人がシステムエラー時の対応を行なうが、全てを機械が行なうレベル4自動運転ではシステムエラー時の安全装置も2重、3重と必要になる。こうしたフェイルセーフの部分の開発も現在進められている

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バンパー中央に3D-LiDAR、フロント、リアの左右に2D-LiDARが搭載されている


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