2019年5月30日 12:28
いすゞと日野、国産初のハイブリッド連節バスを共同開発
いすゞ自動車と日野自動車は5月24日、国産初となるハイブリッド連節バスを共同開発したと発表した。製造はジェイ・バス(いすゞと日野が共同で設立したバス製造会社)の宇都宮工場で行なわれる。5月27日にはいすゞが「エルガデュオ」として、5月28日には日野が「日野ブルーリボン ハイブリッド連節バス」として発売を開始した。また、次世代都市交通システム(ART:Advanced Rapid Transit)での活用を想定した連接バス用のITS技術も開発し、今後、市場ニーズに応じて実装していくという。


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いすゞと日野は、商用車メーカーの社会的責務として、ドライバー不足や環境問題といった社会課題の解決に向けて取り組んでいる。環境負荷低減に寄与しながら安全かつ効率的な大量輸送を実現するハイブリッド連節バスと、高度運転支援技術・ITS技術については、喫緊の課題に対応すべく早期の実用化を目指し、2017年より共同開発を進めてきた。
今回両社が開発したハイブリッド連節バスは、日本の道路事情を踏まえた車両寸法とし、ハイブリッドシステムの採用により環境負荷にも配慮している。また、先進安全装備として、路線バス世界初となる「ドライバー異常時対応システム(EDSS: Emergency Driving Stop System)」を搭載し、安心・安全な交通社会の実現に貢献する。

●車両特徴
①輸送性:定員120名(仕様により変更あり)という大量輸送能力を備え、乗客の利便性と輸送効率向上に貢献する。
②乗降性・バリアフリー:前車室はフルフラットとし後車室もノンステップエリアを広く確保するとともに、連節バスとして最適なシートレイアウトにより、乗客の利便性、快適性を実現。
③ハイブリッドシステム:小排気量でありながら充分な高出力・高トルクを発揮するA09C型エンジンを採用し、ハイブリッドシステムとAMTの共同制御による変速の最適化を図った。エンジンとモーターの間にクラッチを配置することで、エネルギー回生効率を向上させるとともに、モーターのみによる発進を可能とし、省燃費と環境性能を追求した。
④ドライバー異常時対応システム(EDSS)<路線バス世界初>:ドライバーに急病などの異常が発生した際、乗客や乗務員が非常ブレーキスイッチを押すことで、減速して停止する(国交省策定「ドライバー異常時対応システム」技術指針に準拠)。立席の乗客の安全性に配慮し、路線バスに適した制御を行なう。

●ITS技術
①プラットホーム正着制御:路面上の誘導線をカメラで認識し、自動操舵、自動減速によりバス停へ誘導することで運転操作を支援。バス停側の対応と合わせて、隙間・段差を解消することで、円滑な乗務を実現する。
②協調型車間距離維持支援システム(CACC):先行車の加減速の操作情報を通信で後続車に送ることにより、先行車との車間距離を高精度に制御し、無駄のないスムーズな加減速を実現する。なお、本システムは自動車専用道路での使用が前提。
③衝突警報:ミリ波レーダーにより障害物および先行車両を検知し、衝突の可能性がある場合はディスプレイ表示や警報音でドライバーに警告する。
④路車間通信・車車間通信:バスの走行特性に対応した路車間通信(ITS専用周波数)による安全支援(赤信号注意喚起、赤信号減速支援、右折時注意喚起、信号待ち発進準備案内)や、バス優先の信号制御を行なう高度化PTPS(公共車両優先システム:Public Transportation Priority System)に対応。車群走行時には車車間通信も活用し車群の構成や台数を把握し、車群単位での信号通過やバス停発車を支援する機能も備え、輸送力や速達性・定時性の向上に貢献する。なお、高度化PTPSを含む車群走行に対応したシステムはトヨタ自動車も含めた3社で共同開発された。
⑤視覚支援カメラシステム:車両内外にカメラを設置し、ドライバーはモニターで監視する。車外に設置したカメラは車両停止時に車両周辺の移動物を検知し、ドライバーにアイコンの点滅と音で警報を行なう。

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