2018年12月13日 15:22
UDトラックス、大型トラックによるレベル4の自動運転デモを初公開
fuj11111IMG_3207.JPG
走行中のトラックで、なぜかホールドアップ?

上の写真、トラックジャックに遭ったドライバーがホールドアップしているところ......、じゃありませんよ。これ、昨日埼玉県上尾市のUDトラックス本社のUDエクスペリエンスセンターで行なわれた我が国初の大型トラックによるレベル4の自動運転のデモンストレーションの1コマで、ドライバーがハンドルから手を放していても(あるいは足をペダルから放していても)、クルマが決められた走行メニュー通りに完全自動運転することをアピールしたもの。
UDトラックスは今年4月に次世代技術ロードマップ「Fujin & Raijin(風神雷神)―― ビジョン2030」を発表し、2030年までに完全自動運転・大型フル電動トラックを量産化するという目標を明らかにしましたが、これはその第1弾になります。「Fujin & Raijin(風神雷神)―― ビジョン2030」は、モノを動かす力を象徴する風の神「風神」、また電動化の取り組みは電気エネルギーの力を象徴する雷の神「雷神」から着想を得ているので、今回の自動運転は「風神」由来といえますが、今後東京モーターショーが開催される2019年までにユーザーと共に実証運行を実施。そこから得た知見を開発に反映し、2020年までに特定用途での実用化を行なう予定になっており、これらを基盤に2030年までに完全自動運転と大型フル電動トラックの量産化を目指すとしています。

fuj22222323A9957.jpg
会場のシャッターが開き、クオンが自動運転で登場しました

fuj33333323A0235.jpg
これがLiDARです

fuj44444IMG_3079.JPG
こちらは会場で流された運転席のライブ映像

fuj55555323A0172.jpg
ホーム付けを模したデモンストレーションもスムーズかつ精確でした

今回のデモンストレーションでは、同社の大型トラックである「クオン」をベースに、GPSやレーダー、LiDAR(ライダー)、車載カメラ・ソフトウェアなどの自動運転技術を駆使し、大型自動運転車両が発進、停止、Uターン、旋回、バック走行などを高精度で行ないました。ちなみにフロントクリルに装着された灰色と黒の装置がLiDAR(light detection and ranging)で、自動運転の中核技術の1つとされており、光による検知と測距により周囲の物体の3Dイメージを生成させるものだそうです。
自動運転は、レベル1からレベル5まで5段階のレベルがありますが、今回は特定条件下における完全自動運転であるレベル4の走行で、港湾内、工場構内、物流施設、建設現場などの限定領域を想定して実施。こうした領域では、大型トラックが自動運転走行することで、効率、 安全性、生産性を高めることが期待されています。ももちろん大型トラックの運転には、さまざまな走行環境の中で重い荷物を積んだ状態で安定走行するために、より精密な車速制御やステアリング技術などの高度な車両制御が必要とされますが、UDトラックスでは、「クオン」に搭載されているAМTの「エスコットⅥ」やグループで実証されているステアリングシステムを駆使して、より高精度の自動運転を目指すとしています。
レベル4自動運転の実現は、ドライバーがすべての運転要素を車両に任せられる完全自動運転(レベル5)に向けた重要なステップとなります。UDトラックスはボルボ・グループとして、グループが世界で実施している実証実験から得られた豊富なノウハウを活用し、ユーザーニーズに応じて、自動化技術の開発を行なうとともに、物流業界をはじめ、さまざまな企業との実証運行や共同開発を通じノウハウを蓄積していくとしています。

fuj66666.jpg
「風神」の前でプレゼンテーションを行なうダグラス・ナカノ開発部門統括責任者

fuj77777IMG_3219.JPG
周回路の走行でも自動運転は極めてスムーズでした

UDトラックス開発部門統括責任者ダグラス・ナカノ氏は、今回の大型トラックによるレベル4のデモ実施に際して、「このほど日本で初めて一般公開できたことは、2020年の自動運転トラック実用化に向けた大きな一歩になります。昨年発売した大型トラック『クオン』は高度な車両制御システムを採用しており、高精度な自動化を実現するための技術的な土台となっています。UDトラックスはこの新型車両をベースに自動運転精度をさらに高め、私たちのビジョンである時世が求める商品・サービスをお客様に提供していきます。本日の公開デモがビジネスパートナーとの話し合いの場につながり、物流業界やサプライチェーン、社会に貢献していきたいと思います」と述べました。 
  


コメントする