2018年6月29日 21:03
モリタの新しい消防車のカタチ③ ~東京国際消防防災展2018より~
MANをベースに13mのブームを搭載した
13mブーム付多目的ポンプ自動車「MVF13(海外向けモデル)」

こちらは新興国向けに開発した13mのブーム付多目的ポンプ自動車「MVF(MORITA VARIOUS FIGHTER)13」。日本の消防車で主流のダブルキャブではなく、新興国で一般的なシングルキャブ(2人乗り)のMAN4×2の車両をベースに開発された。消火栓が充実していない地域での運用を考慮して、大容量の1200ℓ水槽を搭載している。13mのブームの先端には2700N、定員3名(放水時は1800N)のバスケットを備え、はしご車で見られるブーム付根の操縦席を持たない代わりにリモコンによる操縦を可能としている(バスケットでも操縦は可能)。また、操縦席がないのでブーム付根を囲む側面部の厚みが確保でき、収納スペースとして活用されている。車体の中央部には最大1800ℓ/minのCAFSユニットも搭載。アウトリガーを持たないジャッキ式が採用され、狭い道での運用にも活躍する。

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MANの車両をベースに開発された新興国向け「MVF13」。側面部の厚みを取ることで、収納スペースの確保にも貢献している。右写真はブーム操作用リモコンだ



4000Nの大型バスケットを搭載した
21mブーム付多目的ポンプ自動車「MVF21」

13mのブームを搭載する「MVF13」を発展させ、21mのブームと積載荷重4000Nの大型バスケットを搭載した「MVF21」。同車は屈折はしご付消防車で世界トップブランドのフィンランドのBRONTO  SKYLIFT OY AB社(2015年にモリタHDの完全子会社)と共同で開発し、ブーム、アウトリガーなどはBRONTO社製のものが採用されている。ブームは伸縮・屈折機構を有し自由自在に操作が可能で、先端部の大容量・大積載のバスケットは車いすのままの搭乗できる設計だ。また、後軸の上部にはタラップ式の電動展開ステップが採用され、ブーム収納状態のままバスケットへ乗降することができるため、迅速にブームの展開が可能になっている。3800ℓ/minのCAFS装置と900ℓの水槽も搭載し、即消活動にも貢献する。

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BRONTO SKYLIFT OY AB社製の伸縮、屈折構造を有したブームを採用し、自由自在のブーム操縦を可能にした「MVF21」。後ホイール上部に設置された電動展開ステップによりスムーズな乗降が可能だ



最大11度の傾斜地でも活動可能
先端屈折式はしご付消防ポンプ自動車「スーパージャイロラダー」

こちらは新設計のジャイロターンテーブルにより、従来の傾斜矯正角度7度から最大11度での梯体展開を可能とした新型「スーパージャイロラダー(車いす対応)」。5段伸縮水路+5連構成トラス組立35m(規格地上高)はしごの先端には許容積載荷重5400N(従来の「MLL」シリーズは4000N)の大型バスケットを装備し、バスケット前面に装着された車いす用スロープで、車いすの要救助者を車いすに乗ったまま救助することが可能だ。このほか、はしごの操作台、後部ボディが刷新され操作性とデザイン性が向上したほか、従来のはしご操作をサーポートする「制振制御装置」「垂直・水平制御」「はしご自動収納」「メモリーコントロール」などの高機能制御も搭載した最新鋭のはしご車である。また今回、従来のバスケットカメラを脱着式にした、はしご車無線伝送カメラ「Eye-Gi」もバスケットに搭載し参考出品された。「Eye-Gi」は脱着式のカメラにしたことで、バスケットに取り付けるほか、建物に持ち込んで上空から災害状況を俯瞰することを可能にしたもので、無線LANで伝達された画像はタブレットPCによってモニタリングできる。

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電線などの障害物を回避して接近可能な先端屈折式はしご車の傾斜矯正角度を拡大させた「スーパージャイロラダー」は、これまで活動できなかった傾斜地での活動を可能に......。右写真は「スーパージャイロラダー」の大型バスケットに搭載された、脱着式のはしご車無線伝送カメラ「Eye-Gi」


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