2018年6月 6日 16:22
日野チームスガワラが「ダカールラリー2019」に向け始動!
新型の2号車を完成させた日野チームスガワラ
シェイクダウンを兼ねた前哨戦「シルクウェイラリー2018」に出走!

6月3日、日野自動車御前山テストコースで「日野チームスガワラ」の新型「2号車」がお披露目された。今回の2号車は、パワートレーンは前年と同様だが、フレームの刷新およびロングホイールベース化により直進安定性を向上させた。また、車体レイアウトを一新して低重心化と前後の荷重配分を改善した。今年1月に行なわれた「ダカールラリー2018」で総合6位を獲得した、菅原照仁氏の駆る「2号車」がさらなる躍進を目指し、新たな日野レンジャーに生まれ変わった。車体の横に刻まれた「Little Monster」は「ダカールラリー」で10リッターを優に超える大排気量の競合車を相手に、8.8リッターの小排気量で挑戦を続ける日野レンジャーの愛称である(今回のデザインはシルクウェイラリー仕様)。

日野チームスガワラは同日のテスト走行後に、7月15日〜27日に開催される「シルクウェイラリー2018」に向け出発。今回のシルクウェイラリーは菅原義正氏の1号車も参戦を表明しており(日野自動車としては初の参加となる)、本戦となるダカールラリーを想定した「砂丘のドライビング技術向上」「新任メカニックの実践トレーニング」「車両性能のテスト」を1号車、2号車で行なう。新型の2号車が完成したのは今回のお披露目の4日ほど前だが、狙い通り高速時の走行安定性が大幅に向上し、初シェイクダウンを行なった照仁氏の感触は「戦闘力は確実に上がっている」とのこと。ほとんど日本でテストができていないこともあり、ぶっつけ本番ではあるが、まずは前哨戦となる「シルクウェイラリー2018」に注目だ。



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ワイドキャブの1号車と、空力の観点から標準幅のキャブを採用する2号車。新しくなったとはいえ2号車の顔はほとんど変わらないが、キャブ位置は100㎜ほど下げられて低重心化が図られている。いっぽう、フロントバンパーを細くしてアプローチアングルを稼ぎ、飛び石などで破損・脱落の多かった市販車のヘッドランプは廃止。かわりに小ぶりなLEDランプが取付けられているが(通常のヘッドライトに見えるのは写真が貼り付けられているため)、メインライトはあくまでグリル上部のLEDライトだ



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これまでショートホイールベースのクルマであったが、新型はホイールベースを200㎜延長し、同時にトランスファーの位置も200㎜ほど後方へ。これにより操舵時や高速走行時の安定性が向上した。キャブは前方に160㎜、エンジン/トランスミッションは後方に150㎜移動し、よりミッドシップ化が図られている。また、荷台部はターポリン張りからアルミのボディに変更され、上開きのドアを設置し整備性もアップしている。左右のホイールベース間に2つ設置されていた燃料タンクをフレームの上に移設したことも、高さを稼ぐと同時に整備性の向上に貢献する



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搭載する2本のスペアタイヤはフレーム組み幅にすっぽり収めるかたちの縦置きに変更。フレームの上に重ねて横積みされていた以前のものよりは僅かではあるが低重心化をもたらす。燃料タンクはホイールベース間から後軸の真上(フレームの上)に移設し、前後の荷重配分の改善に繋がっている。なお、2つ設置されていた350リットルの燃料タンクは760リットルの燃料タンク1基に集約された



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最近の2号車では廃止されていたフロントスタビライザー(左写真)が新型となり復活。高速ステージでのスタビライザーはサスペンションの路面追従性能を鈍化させる働きを持つが、今回はON/OFFの切り替えスイッチを搭載し、ステージに応じた使いわけが可能となった。またキャブサスペンション(右写真)は、V字に設置されていた2本のコイルオーバーのショックアブソーバーの取付け形状をL字型(直角)になるように変更。横方向の揺れの吸収力をアップさせると同時に、キャブ幅目一杯に設置(ワイドトレッド化)することでキャブサスペンション自体の高効率化をもたらしている



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新型車の最大の変更となるのが新フレームの採用だ。これまでの参戦車はサイドフレーム、クロスメンバー共に「コ」の字型の開断面のフレーム形状であったが、サイドフレームを長方形型の閉断面のものにし、梯子形状を形成するクロスメンバーは円柱型のパイプを溶接で継ぐ。これによりねじり剛性の大幅な向上が図られ、高速時のレスポンスを上げる働きをもたらしている



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「シルクウェイラリー2018」に参戦する、右から2号車のナビゲーター高橋貢氏、ドライバー菅原照仁氏、1号車のドライバー菅原義正氏、今回初参加となるナビゲーター桜井亜人氏



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