2013年6月22日 21:10
南インド 「激アツ!」 トラック紀行 その3
この木 なんの木 実のなる木

そうそう、南インドの話であった。我々の泊まった「ヴィヴァンタ バイ タージ - フィッシャーマンズ コーブ、チェンナイ」のコテージは、目の前がベンガル湾で、プルメリアやらブーゲンビレアやらが咲き誇り、ヤシの木陰にハンモックが揺れる、これぞリゾートホテルというホテルで、「なんか文句ある!?」といわれたら、即座に「な~んにも、ありましぇん!」と答えるしかない大満足のホテルなのだが、ひとつだけ気になることがあった。それは時折、屋根から「コツーン!」という不気味な音がするのである。

コテージIMG_2601.jpg

「何の音だろう?」と外に出て調べてみると、そこらじゅうに6~7センチほどのアーモンドアイ状の緑の実が落ちている。どうやらコテージの屋根に覆いかぶさるように生えている木の実のようだ。ただ、まだ熟していないので、鳥がかじって落としたのだろうか、実際、その木にはカラスとおぼしき鳥がたくさんたたむろしており、ときどき「カァーッ!カァーッ!」と鳴き交わしている。カラスといっても、日本のカラスよりふた回りほどスマートで、顔と羽根が黒く、背中から腹にかけてがグレーというモノトーンのおしゃれなルックスで、あとで調べてみたらインドなどで広く生息するイエガラスと分かった。「カァーッ!」と鳴くものの、他の鳥の鳴き真似も得意で、可愛い声で鳴いている小鳥がいると思って見上げたら、イエガラスだったこともしばしば。日本と同種のハシブトガラスもいるにはいるが、少なくとも南インドではイエガラスが圧倒的に多いようだ。

緑の実IMG_2854.jpg
「コツ―ン!」の正体は、この緑の実だった

イエガラスIMG_3031.jpg
日本のカラスよりふた回りほどスマートなイエガラス。背中から腹にかけてのグレーが特徴的

このイエガラスが「コツーン!」の音の犯人かと思ったら、もう一人容疑者が現われた。あまりにもすばしっこいので初めは正体が分からなかったのだが、シマリスであった。静かに見ていると、あっちからもこっちからもシマリスが現われて、木に上ったり下りたり追いかけっこをしたり、なんともせわしない。落ちた実には、明らかに何者かがかじった跡がある。真犯人はシマリスかもしれない、やっぱりイエガラスかもしれない、あるいは共犯かもしれない。

シマリスDSC07568.jpg
せわしなく動き回るシマリス君たち 君が犯人か?

シマリスを眺めていたら、今度は日本では見たこともない体長25センチほどの爬虫類が現われ、木に上り始めた。なんだなんだ、カメレオンか!? イグアナか!? トカゲ類は特定がむずかしいので間違っているかもしれないが、カロテス類のアジアガーデントカゲらしい。そいつが、日が昇るにつれ活発化して動き回る蟻たちをペロリペロリと平らげていく。目を細めて朝食を堪能する姿に思わずニンマリしてしまう。そのほかコテージの窓からイルカが泳ぐ姿もみることができたし、南インドは、ホテルの庭でプチ「野生の王国」を満喫できるのだ。

小さいトカゲDSC07598.jpg
トカゲアップDSC07621.jpg
アジアガーデントカゲとおぼしきトカゲ。あっちの木でも、こっちの木でも蟻を美味しそうに平らげていました

ロビー横の池DSC_0232.jpg
ホテルのロビーのそばの池には錦鯉がたくさん泳いでいました

獰猛な魚IMG_3110.jpg
しかし、真鯉と思った魚は鯉ではなく、何やら得体の知れない魚だった。しかもこの魚、極めて獰猛!

なまずぼらIMG_3118.jpg
さらに不気味な黒い魚体も......。鳥類、哺乳類、爬虫類、魚類に至るまで、南ンドではホテルの庭で「野生の王国」を満喫できます(笑)

それからずっと気になっていた「アーモンドアイ状の実のなる木」だが、調べに調べて、昨日やっと正体が分かった。「モモタマナ」という木で、熱帯各地で野生化しているが、街路樹や庭園木、防風林として植栽されており、日本でも沖縄や小笠原に自生しているそうだ。あの特徴的な実は、トロピカルアーモンドとも呼ばれ、種子の仁の部分はアーモンドに似た風味とのこと。

たての写真モモタマナの木DSC_0222.jpg
モモタマナの梢IMG_2903.jpg
やっと名前の分かったモモタマナの木。はじめは葉っぱが似ているトチノキやマグノリアの類かと思って回り道をしちゃいました

茶色の実DSC08104.jpg
はじめは鮮やかな緑色だったモモタマナの実も、2、3日で真っ黒に......。種子の仁がアーモンド風味で食べられるそうだが、現地では知る由もなく、今となってはちょっと残念かな(笑)

『南インド 「激アツ!」 トラック紀行』といいながら、なかなかトラックが登場しない本ブログだけれど、次回はいよいよ生のインドトラックが登場!するハズ。ホテルの庭でさえ「野生の王国」の南インドは、正真正銘、トラックの「野生の王国」でもあるのだ!


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