2012年1月30日 12:36
タイユーのUS OTR百景 No.18

レーガン大統領を訪ねて

以前から行ってみたかった「レーガン大統領図書館」に行ってきました。

その図書館は、1991年にレーガン大統領が退任後に住んでいたカリフォルニア州シミ・ヴァレー(Simi Valley)の100エーカーもの広大な敷地に建てられています。ラスベガスから300マイルほど、ロスの北西40マイルほどのところで、近辺では山間の景色やチャネルアイランド国立公園と太平洋が楽しめる自然に恵まれた一帯。1泊2日ほどのドライブにはもってこいの場所です。

自分がアメリカに来た1972年はニクソン大統領、そしてフォード大統領からカーター大統領へと政権が替わっていきます。当時は、まだまだ英語が未熟でニュースもよく分からなかったですし、ましてや政治のことなどはほとんど無知な自分でしたが、カーター大統領の頃にえらく金利が上がり、周りが景気の悪さを語るのが頻繁に聞こえるようになったのを覚えています。

レーガンが大統領に当選したのが1980年、そして再選が1984年です。自分が市民権を取ったのが1984年の11月だったと思いますが、大統領選に投票をしたくて取った市民権ですけど、まだ投票権はなかったように記憶します。しかし、低いソフトなボイスのレーガン大統領の演説には大変説得力があり、テレビで国民に語りかける時には、英語の未熟な自分にも十二分に理解することができました。端的で明瞭な語りかけ口調で、無知な自分にも偉大な人だと十分納得できました。

事実、小さな政府(減税)と規制緩和をスローガンに行なった国内政策は、Reaganomics(レーガン経済)と呼ばれるほどの人気を得て、急速な国内経済の復興を成し遂げます。そして2期目は、世界を西と東に裂き、一触即発の恐怖と隣合わせに45年以上もの長い間生きてこなければいけなかった人々の生活に、「冷戦終結」という歴史的な偉業を成し遂げるのです。ベルリンの壁が崩れ落ちたその瞬間は、夜明けの太陽が暗闇の中からひときわ輝きながら一気に世界を照らすような、歓喜に満ち溢れる喜びを感じました。

アメリカ大統領は、党の推薦を得るまでの予備選に1年ほど、そして2大政党の推薦者同士による本選が半年ほどかけられて行なわれます。その間に、立候補者はアメリカ大統領としての人格を持った人か否かを、生まれたときから現在までありとあらゆる角度から吟味されます。そして弁論による明日のアメリカに対する政策が議論され批判されて、11月最初の火曜日に国民は審判を下します。

しかし、これだけ長い時間とお金をかけて国民が選んだ大統領が、必ずしも国民の尊敬を受ける人格と行動力を持った人とはか限りません。アメリカの長い歴史の中で、偉業を成し遂げる秀でた大統領はまれにしか出てこず、むしろ国民の期待を大きく裏切る大統領の数のほうがはるかに多いのが実情です。特に選挙中に甘い言葉で国民の期待を高めた大統領ほど、私利私欲の政治をし、金銭でその権力を売る恥ずべき行為をする人が多く、国民を落胆させるのが現実です。

いまアメリカは、オバマ大統領に対抗する共和党の推薦者選択の予備選の真っ最中です。毎週のように行なわれる各州での弁論と批判、それに対する専門家の意見、そしてその州での投票結果が連日のごとくニュースを賑わせています。選挙費用が史上最大の1億ドル(760億円)選挙と呼ばれる今年の大統領選、現時点で誰が選ばれるかは神のみぞ知ることですが、残念ながらレーガン大統領のように明確な明日のビジョンをもった選挙演説はまだまだ聞こえてきません。

11月6日火曜日の選挙日には、二人の内の一人を選ばなければいけませんが、少なくとも、権力で世界が動くと思っている人、口を開けば他人の責任を追及する演説しかしない人、仕事を人に命じるだけで自分の手を汚さない人、選挙資金稼ぎに巨額な利権を利用する人、明日のビジョンを票稼ぎのためだけにその場限りで語る人、は避けたいものです。

01 President Ronald Reagan (19).JPG
アメリカ40代大統領ロナルド・レーガン

02 President Ronald Reagan (1-3).JPG
 "A  New Vision for America"

03 President Ronald Reagan (4-1).JPG
 東側諸国共産主義独裁者
 04 President Ronald Reagan (5-1).JPG

レーガン・ゴバチョフ巨頭会談


05 President Ronald Reagan (1-02).JPG

図書館を訪れていた歓喜あふれる小学生たち

 

06 President Ronald Reagan (18-02).JPG
 シミ・バレーに向かって、今でも羽ばたきそうなエアフォース・ワン
 

OTR=Over The Road アメリカを走る長距離トラッカー

If It Is To Be, It Is Up To Me 明日の喜びは自らの手で

アメリカン・トラック野郎 タイユーは走る
http://blogs.yahoo.co.jp/taiyuusa
ツイッター @taiyu_usa

 

 


コメント(1)

11月の大統領選挙、どうなりますかね。今よりはマシになる事を祈って・・・
演説だけで人を見極めるのって難しいです。^^

コメントする