2011年11月26日 19:21
トラッカーのための「道草」知っと講座
「ムラサキシキブ」は、なぜ紫式部なの?

このところ時ならぬ「源氏物語」ブームなので、もう盛りは過ぎてしまったが、遅まきながら紫色の実が美しい「ムラサキシキブ」を取り上げたい。山野に普通に生え、北海道南西部から九州、および朝鮮半島、中国に分布しているクマツヅラ科の落葉低木である。もちろん庭木としても好まれている。

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本題に入る前に、聞きなれない「クマツヅラ科」について調べてみると、荒れ地や道端に生え、6月から9月にかけて淡い桃色の花を咲かせる「クマツヅラ」に行き着くが、そんな名の植物があることさえ知らなかった己の不明を恥じるばかりである。ただ、クマツヅラ科の園芸種には、「ランタナ」や「バーベナ」「デュランタ」など、お馴染みの花の名前がラインナップしているので、俄然クマツヅラ科が身近な植物に思えてくるから不思議なものだ。中でも「ムラサキシキブ」は、花より実を愛でるクマツヅラ科の植物である。
「ムラサキシキブ」の名は、もちろん源氏物語の作者「紫式部」に由来するが、もともと「ムラサキシキミ」(シキミとは実がたくさんなるという意味らしい)と呼ばれていたものが、いつの間にか「ムラサキシキブ」に転じたのではないかという説がもっぱらである。
う~ん、いかにもありそうな話だけれど、いま一つ面白くないのは、単に「紫つながり」というだけで、王朝文学のかおりが全然しないからだろう。紫式部さんと「ムラサキシキブ」は、実際には何も接点がないのである。さらに言えば、「ムラサキシキブ」には実の色が白い「シロシキブ(白式部)」という品種があるのだ。

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紫色だから「式部」がついても多少は許せるけど、シロシキブじゃ「式部」は完全に浮いちゃって意味をなさないではないか! これからさらに品種改良されて、「紅式部」や「黄式部」「黒式部」なんかが登場したら、どうするんだ!? クマツヅラ戦隊「シキブンジャー」でも結成するのか、ヤイ! (例によってワケの分からないイチャモンです)
でも、「ムラサキシキブ」という名に誘われて、この植物を知った・好きになったという人も多いはず。これが仮に「紫仁丹」とかいう名前だったら、やっぱりヤだもんな。「ムラサキシキブ」、紫色の実もネーミングも可愛いから、許す。(←なんかエラソー)。

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