2011年10月10日 15:41
タイユーのUS OTR百景 No.8
空中お散歩より無事帰着

今年の夏、カナダ在住の日本人トラッカーのゴルゴさんがラスベガスを訪ねてきました。日本から遊びに来られているお父さんと一緒だそうです。フロリダのトラッカー、ジョニー&ハニーご夫妻を訪ねられてから、お父さんお気に入りのラスベガスで数日過ごされるとのこと。
ゴルゴさんも、ゼロ戦のエースの「大空のサムライ」坂井三郎氏の大ファン。はじめてカンサスシティで会ったときに、目印にハードカバーの「大空のサムライ」を窓から振りながらトラックストップに乗り入れてきたくらいで、大空に夢を託す一人です。

自分は、40年近く前にパイロットの免許を取るためにアメリカに来て、コパイですが5年ほど飛行機に乗っていました。ラインパイロットはお客様に不快感を与えないように、離陸したら真っ直ぐ目的地に向かって、出来るだけ飛行機を揺らさないように神経を使います。もちろん、行き先もほぼ同じところと決まっています。ですから、坂井三郎のように、戦闘機で大空を自由に飛びまわるといった世界とは大きくかけ離れていて、仕事としてのパイロットにはそれほどの面白さは見出せなかったです。そのため、自分のビジネスを始めてからは、飛行機から遠ざかっていたのですが、ここ数年、また空を飛びたいと思い、身体検査を受けたり近くのレンタル飛行機会社を調べたりといったとことしていた矢先でした。

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パイロットのライセンス

アメリカには、飛行場とレンタル飛行機会社が沢山あります。自分が住むラスベガスにも国際空港や空軍基地のほかに、小型機専用の小さな飛行場が3ヶ所ほど、レンタル飛行機会社が5社ほどあります。飛行機をレンタルするには、期間が有効な身体検査証を持っていること、6ヶ月以内のFAA(航空局)規定のイフィシエンシー(技能)チェックを受けていること、そしてレンタル飛行機会社のチェックライド(技能チェック)を受ければ、簡単に空のお散歩を楽しむことができます。

身体検査は1年ほど前に受けていましたから、ゴルゴさんが来られる前々日にでもイフィシエンシーチェックを兼ねたレンタル飛行機会社のチェックライドを済ませれば良いかなと、軽く考えて予約を頼んでおきました。仕事の予定もそのようにディスパッチャーに頼んで準備万端で走っていました。しかも、よくあることですが、荷物の都合が予定より早くなり、数日早くラスベガスに戻ってきてしまいました。そこで、チェックライドも間際より余裕をもって行なった方がいいだろうと考え、数日繰り上げてもらうことにしたのです。

20年以上も飛んでいなかったわけですから、フライトを2回に分けて2時間半くらい飛べば十分かなと思い、インストラクター兼チェッカーと打ち合わせをしながら、最初のフライトに出発です。まずは通常に離陸して訓練空域に向かいます。空域の安全を確かめて、まずは左右スタンダードの旋回、続いてバンク30度の旋回、スローフライト、そしてパワーオフの失速から、パワーオンの失速からのリカバー。ちょっと甘さがあるものの、難なく規定内の操作で合格。
次は飛行場へ戻って着陸のチェックです。着陸には自信を持っていましたから、あとは遊びと、鼻歌まじりで飛行場に戻って、ランディングパターンに入りました。ファイナルターンをしてファイナルアプローチと思いきや、これが大きくオーバーシュート。おっとっとっと修正を入れると、グライドパス(指定された着陸進入経路)が低すぎで、パワーでつってようやくスレッショホールド(しきい値)通過でパワーオフ。ここからゆっくりと引き起こせばと思ったら、風で流され、さらにこの辺かと思って引き起こしをすれば、操縦桿の引きが強すぎてバルーンする始末。やっと着地してくれましたけど、何ですか、あの着陸は!? そこで、そのままフルパワーで離陸して2度目の着陸にチャレンジ。しかし、二度目もえらく不安定な着陸。インストラクターは、「ちょっと風に流され気味だけど、次のフライトで大丈夫でしょう」とのことでしたが......。

翌日のフライトも、空中での操作は何ら気にならないのですが、着陸が決まりません。じゃ、もう1日タッチアンドゴー(連続離着陸)だけでもと思ったら、予定していたセスナが空いておらずパイパーなるので空中操作もサイドチェック。訓練空域から帰ってくると、やはり着陸が決まりません。インストラクターは十分でしょう「」と言うけれど、自分が納得しなければなんとなく不満が残ります。

そこで、ゴルゴさんと会う予定の日の朝に、今一度タッチアンドゴーに再トライ。やっと滑走路の狙ったところに接地ができるようになり、ゴルゴさんとの約束にぎりぎり間に合ったというお粗末な空のお散歩でした。

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1時間ほどのフライトから無事に帰着して、記念写真。タイユーです

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 無事に予定終了で、緊張がほぐれる一瞬
 
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駐機して降りてみたら、ラインから50cmくらいずれていて、これを修正するのに汗だく。着陸より難しいわ

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 記念写真に機長席に座って笑顔のゴルゴさん

 OTR=Over The Road アメリカを走る長距離トラッカー

If It Is To Be, It Is Up To Me 明日の喜びは自らの手で

アメリカン・トラック野郎 タイユーは走る
http://blogs.yahoo.co.jp/taiyuusa
ツイッター @taiyu_usa



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