2011年4月27日 21:31
日本フルハーフ、リーファーコンテナを屋外IT用データセンターに

「帰ってきた海コン運ちゃん」でもしばしば登場するリーファー(温度管理)コンテナだが、日本フルハーフでは、そのISO(国際規格)リーファーコンテナを利用した屋外設置が可能なデータセンターを開発し、IT業界の需要に対応するという。

日本フルハーフは、1967年から海上コンテナ(リーファーコンテナは翌年から)を製造し、ピーク時には年間1万台生産した実績のあるコンテナメーカーとして知られている。このISO国際規格海上リーファーコンテナの製造技術とこれまでに培われた豊富な経験を活用して開発された今回の「ISOコンテナデータセンター」は、(1)高密閉・高断熱構造により、直接屋外設置が可能な上、幅広い環境に対応可能。(2)ISO規格により国内のみならず世界中どこへでも即時に運ぶことが可能。(3)建屋型データセンターと比べ設置コストが少なく、運用開始までの期間が3ヶ月程度に短縮できる。(4)空調効率が良いため、消費電力を削減できる......などの特徴がある。

現在開発中の20フィートのプロトタイプコンテナは、外気温度-20℃から+40℃の幅広い環境で運用ができ、間接外気冷却を取り入れた新空調システムにより、業界トップクラスのPUE1.1を達成。ちなみにPUE とは、データセンター全体の消費電力 ÷ IT機器の消費電力で求められる値である。また、今回のデータセンターは、コンテナの筐体のみではなく、空調・ラック(8台)・電源設備・監視機能などを一体化したモジュールとして、国産初のISOコンテナデータセンターの発売を目指すという。

最近では、東日本大震災の被災地で使用されている医療用拡張型コンテナ、中東に輸出され新鮮な野菜を人工的に供給するコンテナ野菜工場など、ISO規格コンテナを基軸にした機動性などが注目され、物流分野以外からの引き合いが増えているという。東日本大震災以後、企業の事業継続計画対策、再構築が求められており、またクラウドコンピューティングの需要も急増しつつある。これらのニーズを背景に、日本フルハーフでは、電力不足対応のために社内情報システムをデータセンターに預けたいとする企業の需要や、データセンターが集中する首都圏から他の地域へ移設したいというリスク分散の需要に対応していきたいとしている。
なお、日本フルハーフでは、6月8日から10日まで幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2011」にISOコンテナデータセンターとエアサスペンション式専用トレーラを展示する予定だという。

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海コン運ちゃんが牽く40フィートのリーファーコンテナ