2011年2月28日 12:05
ビンボー運ちゃん青春記 第2部 清貧立志篇

思い出は淡雪の如く

今日の関東地方は雨模様のようだが、昨今は、たいしてお天気のことが気にならなくなった。しかし、ボクが運転手をやっていたころは、朝起きるとまず最初に空を見上げたものだった。そのころは雨も気になったし、暑いか寒いかといったことにも、今よりずっと敏感だったような気がする。
そのとき運ぶものによっても、天気に対する気分はずいぶん違っていた。いつでも運んでいる建材の場合には、特別な物を除いては、ビショヌレになるのさえ気をつければいいので気が楽だった。後は積み下ろしの際に雨に濡れるのだけを我慢すればよかった。
しかし、印刷関連の仕事や引っ越しなどの場合には、朝起きて雨だとわかった瞬間に、気分が重たくなったものである。僕が乗っていたトラックは、ふだん建材などを積むことを前提にしていたので、いわゆる平ボデーといわれるクルマだった。屋根になるものがないのだから、幌やアルミバンのトラックと違って、荷台や荷物を濡らさずに積込みをするのには相当の技術を要した。
さらに、そんなに気を遣って荷物を積んでいる運転手は容赦なくビショヌレになるわけで、それが「こんな荷物のために」という意識を生んで、ますますイライラしたものだった。
雨でさえこれなのだから、運転にも注意が必要になる雪の日などは、「いっそ休んじまおうか」と思ったことが何回もあった。というわけで、第2部では雪にまつわる思い出話をしてみたいと思う。(山高一浩)

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