2011年1月26日 17:36
フルロード第3号こぼれ話 その7

温故知新

かつては「明治は遠くなりにけり」などといったものですが、今や「昭和は遠くなりにけり」といっても何も違和感のない、そんな時代になっちゃいましたね。時節柄、新型トラックがこれでもかこれでもか!と登場するフルロード第3号ですが、シブいところでは、「日本のトラック 名車の系譜」と題した連載も始まりました。その第1回目は、「いすゞTX40」。そうです、すっかり遠くなってしまった昭和の、日本の自動車産業の基礎を築いたクルマです。

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もちろんクルマ自体も興味深いですが、何よりもこのTX40を通じてお伝えしたかったのは、本当に「旧いものは、古い」と切り捨てて「過去の遺物」にしてしまっていいのかということでした。ちょっと記事のリードから引用させていただきますと、

確かに「ハイブリッドだEVだ」という昨今からすれば、ここに掲げた車両の技術は古色蒼然たるものだろう。しかし、そこに注がれた叡智や情熱は、決して最新型の自動車に劣るものではなく、むしろテクノロジーに頼ることがないぶん、「自分たちの手で本当にいいものをつくりあげよう」という思いが横溢していた。官民挙げて外国車に負けない自動車をつくろうとした商工省標準形式自動車「いすゞTX40」。日本の自動車産業の礎を形づくった歴史がそこにある。

そうなんですね、単に「旧いね、懐かしいね」じゃなくて、PC上でクルマの設計が出来てしまう今の時代だからこそ、このクルマに学ぶべきことがあるのではないか、そんな思いで記事を書いていました。

ちなみに、この記事の執筆にあたっては、いすゞ広報のI氏の並々ならぬご協力がありまして、お教えいただいた「新幹線をつくった男 島秀雄物語」では、通りいっぺんの資料では読み込めなかったTX40にかける人々の熱い思いを知ることが出来たし、一方、当時の貴重な写真に関しても、大森のいすゞ本社の地下倉庫に眠っている膨大な資料の中から、TXやBXのネガフィルムを探し出してくれたのでした。この場を借りてお礼申し上げます。(キャップ)

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