2011年1月30日 17:21
フルロード第3号こぼれ話 その10

「トラック好き」で行こう!

「フルロードってどんな雑誌?」と問われたら、キャップは間髪いれず「トラック好きの トラック好きによる トラック好きのためのトラックマガジンです!」と答えます! 
というのはウソです、いくらなんでもこんなクサいフレーズを口にしたら相手にドン引きされてしまうので、実際には口にしません(笑)。でも、心の中ではそう叫んでいるんですね。

世の中の大部分の人は、トラックに関心なんか抱いていないと思います。中にはトラックなんて嫌いだという人もいることでしょう。図体がデカいし、邪魔だし、うるさいし、排ガスが汚いし......。そういった人に、いくらトラックが暮らしや社会を支えているかを説いても、議論はすれ違うばかりですから、「トラックを好きになれ」といってもハナから無理な相談です。だから、それはそれでいいと思います。

だけど、トラック関連の仕事に就いていても「さしてトラックに関心があるわけではない」という人が増えているのはどうしたことでしょう? 最近はトラックのつくり手の側にこういった傾向が顕著で、開発担当者でも特にトラックに思い入れがあるわけではなく、ただただルーティンワークとしてクルマを造っているといった状況が垣間見えることがよくあります。今はPC上でトラックの設計が簡単に出来てしまうわけですから、トラックが使われている実際の現場を知らない人たちがたくさんいることも確かです。でも、本当にそれでいいのでしょうか?

昨年、ドイツのハノーバーで開かれた「IAA国際商用車ショー」に行った時のこと。新型車を前にしてトラックメーカーのトップが来場したトラックドライバー達と歓談している姿をよく見かけました。おそらく新型車のあれやこれやを話し合っているのでしょう、その姿が実に楽しげで、「ああ、この人たちは本当にトラックが好きなんだな」と思ったものでした。

最近の日本のトラックメーカーのトップは、経済部の記者とは親しくしても、トラックドライバーとフレンドリーにトラック談義を交わすといった機会はほとんど皆無だと思います。トラックメーカーのトップが「トラック好き」を公言すると、経団連や経済同友会で一段低く見られる傾向でもあるのでしょうか、そんな経済界のサロンの顔色を窺うより、「現場」の人たちにこそ顔を向けてもらいたいと思います。「現場」を知ることでモチベーションが高まり、「現場」が好きになるはず、そう信じています。

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「フルロード」第3号の表紙の右肩に記した惹句は、むしろトラック関連の仕事に従事している人・トラックのことをよく知っている人たちに、あらためて『「トラック好き」で行こう!』と呼び掛けたものです。自分のなりわいとするものに対して、日本人はへんに卑下するキライがあると思いますが、もっと自信や誇りを持ってほしい、何ら恥ずかしい職業ではなく、暮らしや社会に大いに貢献する仕事なんだから、誰はばかることなく「トラック好き」でいいじゃないか、そんな思いを込めて掲げました。
誰がなんといっても、「フルロード」は、「トラック好き」で行きます!

(フルロード第3号こぼれ話 了)