2010年10月18日 17:20
20年目のダカールラリー その2


 

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南米に舞台を移して3回目となる「ダカールラリー2011」だが、前回トラック部門で総合7位・クラス優勝を果たした菅原照仁氏(義正氏の次男)は、「南米のコースは、アフリカより相当にタフな難コースだ」と断言する。アルゼンチンのブエノスアイレスをスタートし、ボリビア国境沿いに北上し、標高4500メートル級のアンデス山脈を越えて、チリへ。そこに広がる今大会最大の難所であるアタカマ砂漠(世界一乾燥している砂漠といわれる)では激闘が繰り広げられるはずだ。その後、チリ中央部まで南下し、ふたたびアンデス山脈を越え、ブエノスアイレスに戻る周回コースが今大会のステージである。砂丘、渡河、山岳、土漠など過酷なコースでの競技期間は14日間、コースの総走行距離は1万キロメートルに達する。ちなみに例の鉱山の落盤事故で世界中に知られるようになったチリのコピアポも前回通りルートに含まれると見られ、テレビのニュース映像の背景に映っていた砂の山がまさにダカールラリーのコースとなるという。

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今回の日野レンジャーは、連続参戦20回目ということでカラーリングを一新。歌舞伎の隈どりをモチーフにし、日本のブランド・HINOを訴求。レーシングマシンとして前回から戦闘力をアップした主な個所は、まずエンジンがあげられる。エンジンチューンはレンジャーがエントリーしている市販車部門でも許されているので、リスクのないレベルでギリギリまでパワーアップ(450馬力以上)。特に菅原照仁がドライブする2号車は、坪井特殊車体製のリヤボディをアルミからカーボンファイバー製に一新。さらにリヤゲートも無くしたことなどで約160~170kg の軽量化を実現している。加えて車体後部の高さを下げ、空力に配慮したことにより、「オフロードでの最高速は170km /hに達し、大きな手ごたえを感じる」(照仁氏)。

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また、前回悩まされた冷却性能に関しても、ラジエータファンに改良を加え、冷却効率を大幅に向上させた。ちなみにアフリカステージは北半球なので真冬だったが、南米は南半球なので1月は真夏である。加えてブレーキやサスペンションのセッティングの変更、路面状態に合わせてリヤスタビライザーをオン/オフできる機構を採用したことで、格段に走りやすくなったという。これらの改良点は、今年8月の「ラリーモンゴリア2010」に出場した際にテスト済みで、戦闘力の大幅アップを実感しているという。もちろん、他の出場車もレベルアップしているので楽観はできないが、日野のダカールラリーは参戦20年目を迎え、「挑戦し続ける日野の情熱の象徴」(近藤日野会長)として、大いに注目される。 (キャップ)

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